ティスモの特徴をそのままに“でんき”を通すデントール
デントールは白色系のチタン酸カリウム繊維(ティスモ)の誘導体表面に、ナノオーダーの透明導電層を均一に被覆した白色系導電性フィラーです。
各種塗料、接着剤、フィルム、樹脂成型品等へ添加することにより、白度を損なうことなく導電性を付与することができます。
特徴
均質で安定な導電性
繊維形状であるデントールの導電パスは繊維同士の線接触(ミクロ的には面接触)で形成されています。3次元網目構造的な導電パスが形成されることにより安定した導電性が得られ、塗膜での表面抵抗値のバラつきが非常に小さくなります。また、導電パスを形成しやすいことにより粒状導電材よりも少量で帯電防止レベルの導電性が得られ、添加量の変動による導電性の変化も少なく安定した性能が得られます。
微細領域での導電性付与
カーボンファイバーのような大きな導電性フィラーを樹脂に配合した場合、導電パスの形成されていない樹脂部分(微細領域)の導電性担保が課題となりますが、微細繊維であるデントールを使用することで樹脂全体に均質な導電パスを付与することができます。
薄膜での導電性と表面平滑性
デントールはティスモ由来の微細形状とその形状の均一性を有しているため、10µm程度の薄膜でも良質な導電パスが形成でき表面平滑性に優れます。
物性
グレード | Unit | WK-500 | WK-500B | WK-500C |
---|---|---|---|---|
化学組成 | - | TiO2 / SnO2 (Sb) | TiO2 / SnO2 (Sb) | TiO2 / SnO2 (Sb) |
外観 | - | Light gray powder | Light gray powder | Light gray powder |
抵抗値1) | Ω | 100~1 | 100~1 | 10-1~0 |
白色度 | L値 | >76 | >76 | >68 |
平均繊維長 | μm | 5〜15 | 5〜15 | 5〜15 |
真比重 | g/cm3 | 3.5〜4.0 | 3.5〜4.0 | 3.5〜4.0 |
嵩密度 | g/cm3 | 0.2〜0.4 | 0.2〜0.4 | 0.2〜0.4 |
含水率 | % | <2 | <2 | <2 |
pH | - | 2〜4 | 6〜9 | 3〜6 |
比表面積2) | m2/g | 15〜25 | 10〜25 | 10〜25 |
1) 大塚法, 2) BET法, 3) 1%水中分散