TERP法にて重合されたブロックポリマー型顔料分散剤 TERPLUS 分散剤
リビングラジカル重合の一つであるTERP法にて重合されたTERPLUSはブロックポリマー構造により顔料吸着、及び分散媒親和に作用する成分の配列を制御することが可能で、顔料表面への強固な吸着性と、分散媒親和による立体安定性が発現されます。結果、優れた分散性と、分散安定性の両立が可能となります。
ソリューション
TERPLUS 分散剤は高分子型の分散剤として有機、無機顔料を良好な分散状態とし、長期安定性にも寄与します。またその機能は顔料分散インク、塗料、機能性インクなど様々な用途にて発現させることができます。
“TERPLUS 分散剤” は顔料表面への吸着部位と溶媒、バインダー等への親和性を持つ部位両方を保有するブロックポリマー構造をとり、対象の顔料、分散媒に対し最適な設計を行うことで、より効果的な分散剤を設計することが可能です。
特徴
分散性、分散安定性
TERP法の特徴である適用モノマーの多様性、分子量、ブロック構造等の制御により、顔料表面への吸着ブロックと、立体的・静電的反発力を発揮する分散媒親和性ブロックを有するブロックポリマー構造とし、優れた分散性と、粒子の再凝集を抑制した良好な分散状態を維持します。
スケールアップ信頼性
TERP法はラボスケールから数tレベルの工業生産スケールまで、再現性に優れ、安定した重合制御を行うことが可能であり、専用プラントも保有しています。
物性
名称 | 酸価 (mgKOH/g) |
アミン価 (mgKOH/g) |
溶媒 | 濃度 (wt%) |
適用顔料 | 製造段階 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
表面性質 | 金属 | 金属酸化物 | カーボン ブラック | 有機顔料 | |||||||
溶剤系 | TERPLUS D1200 (アミン系) |
- | 100-120 | PMA*1 | 50-60 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | 製品 |
TERPLUS D1410B (アミン系) |
- | 75-90 | PMA*1 | 60-70 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | パイロット | |
TERPLUS D1420 (4級塩系) |
- | 55-70 | PMA*1 | 50-60 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | 製品 | |
TERPLUS D1460 (4級塩系) |
23-36 | 54-74 | PMA/MP*1 =5/5 |
35-45 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | パイロット | |
TERPLUS MD1000 (酸系) |
75-95 | - | PMA/MP*1 =8/2 |
35-45 | 塩基性 | ○ | ○ | ○ | パイロット | ||
TERPLUS MD1100 (酸系) |
78-88 | - | PMA/MP*1 =8/2 |
35-45 | 塩基性 | ○ | ○ | ○ | パイロット | ||
水系 | TERPLUS AD1100B*2 (親水‐親水タイプ) |
80-120 (中和前) |
- | 水 (pH=5-9) |
25-35 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | パイロット |
TERPLUS AD1200B*2 (親水‐疎水タイプ) |
90-110 (中和前) |
- | 水 (pH=7-10) |
20-30 | 疎水性 | ○ | ○ | ○ | パイロット | ||
TERPLUS FD1000 (親水‐親水タイプ) |
- | - | 水 (pH=4-7) |
40-50 | 酸性 | ○ | ○ | ○ | ○ | パイロット |
用途
インクジェット用顔料分散剤
インクジェット用インクは用途によって様々な特性が求められます。TERP法の特徴であるカスタマイズにより最適化された分散剤が種々の特性への合わせこみを可能とします。