大塚化学株式会社

ゴム薬開発研究所

ゴム用添加剤の研究

ヒドラジン誘導体に起源をもち、そのノウハウを活用した、様々なゴム物性を向上させる独創的なゴム用薬剤の開発を行っています。これらのゴム用薬剤は、幅広いゴム産業で利用され、製品の品質や性能の向上に寄与しています。特に、これらの製品の活躍により、自動車産業の環境負荷低減に大きく貢献しております。

ゴム用添加剤の研究 (Acroadの紹介ページ)

研究所の特徴

  1. ゴム薬開発研究所 (ゴム研の開発体制の紹介ページ)

    開発体制

    独創的な新規化合物の化学構造設計からその有機合成に加え、それらをゴム材料に配合し、ゴム材料としての基礎性能評価に至るまで実施し、自動車用タイヤなどゴム製品にイノベーションを引き起こす薬剤の研究開発を行っています。また、開発品をグローバルでの製品化に向けた生産技術も担っています。

開発事例

  • ゴム用添加剤開発の化学構造設計

    ゴム用添加剤開発の化学構造設計

    ゴム材料は、有機高分子材料に有機または無機の充填剤が配合された複雑なコンポジットとなっており、データがゼロの状態から薬剤の効能を化学構造設計していくことは、医薬品の開発にも似た苦労があります。薬剤が、これらのコンポジット中での化学反応の検証は困難であるため、想像力が求められる場面です。現在、新規薬剤の化学構造設計は長年培った研究者達の着眼点とそれらを理論的に検証する計算化学の支援から成り立っており、独創的かつ効率的な開発を実施いたしております。

  • ゴム用添加剤開発の特徴

    ゴム用添加剤開発の特徴

    社内にゴムテストサンプル作製から基本的ゴム物性を評価できる評価設備を導入することで、新規添加剤の効率的な開発を行っております。これらの評価解析技術により、ゴム製品会社様へ的確な活用方法の提案を実施いたしております。

  • BCP対策

    グローバル生産技術

    開発品を工業化するため生産プロセス・薬品安全性・流通経路など至るまでの検証を関係部署と議論しながら検証し、工業化生産に辿り着いております。現在、日本(徳島工場)とインド(Otsuka Chemical India Pvt. Ltd.)の2拠点をメイン工場としています。この2拠点の生産体制により、グローバルに薬品を安定供給できるよう努めております。

  • 海外の研究開発拠点

    中国の研究開発拠点との連携

    開発拠点として中国の上海にある研究所(Otsuka Material Science and Technology(Shanghai) Co, Ltd.)とも連携しています。この中国の研究所では、開発ゴム添加剤の実際のタイヤによる性能評価(耐摩耗性・WET性能・転がり抵抗性能など)までを実施し、顧客に薬剤のポテンシャルを最大限に活かす適正な用途法の開発までを実施しております。

関連製品

当社は、ヒドラジン誘導体をはじめとする有機合成技術を活用し、各種ゴム配合用の特殊有機薬品の開発・販売しております。特に、自動車用タイヤの低燃費性・耐久性などを向上させることができる特殊な有機薬品の販売を行っております。タイヤは、車の安全性・環境性・快適性に関わる重要な部品です。これらのタイヤの性能は使用されるゴム材料の特性に大きく左右されます。高性能タイヤ用ゴム材料に、大塚化学で開発された世界初のオリジナル化合物が採用されております。それらの化合物は、ゴム材料の中に微量に存在しますので、決して目立つわけではありませんが、今般のモビリティ社会に大きく貢献しております。特に、車の燃費向上に繋がる低燃費タイヤへの薬品技術は、地球の二酸化炭素低減にも繋がる環境負荷低減に貢献しています。