大塚化学株式会社

半導体検査治具向けポチコン板材

ポチコンの特徴であるミクロ補強性・低摩耗性を有しながら、微細加工性に優れた板材を開発しました。電子部品の更なる高密度実装の要求から、半導体チップでは多ピン化やピン間距離の狭ピッチ化が、MLCCでは超小型化が進んでいます。それに伴い、電子部品の検査治具にも微細かつ精密な加工要求が高まっており、ポチコン板材を用いると高いレベルでの微細加工品の製造が容易になります。

半導体検査治具向けポチコン板材

ポチコン板材とは?

従来ポチコンは高精密かつ摺動特性が必要なギヤやベアリングなどの射出成形用途向けでペレットを販売しておりました。この度、新たな特性である微細加工性を実感して頂きやすいように、ペレットから板材へ「かたち」を変えて、ご提供出来るようになりました。
今後は更に弊社配合技術を生かし、微細加工性を有しながら低誘電や帯電防止など付加価値を持つポチコン板材開発を進めて行きます。

ポチコン板材の微細加工性

ポチコン板材の微細加工性

微小径ドリルを用いて、加工が困難なΦ20µm&壁厚3µmの丸穴加工品が可能となり、更に微小径エンドミルを用いて、30µmのリブが多く存在する緻密な形状加工も容易となります。
また、微細形状が壊れず維持されているのは、ポチコンのミクロ補強性が貢献していると考えています。

良好な穴位置精度と低バリ性

良好な穴位置精度と低バリ性

小径ドリルで加工した場合、ポチコンIT6B板材は比較材と比べても、穴の偏心量が小さくて位置精度が良好であり、また、バリが少ないことも確認でき、微細加工時に高精度な切削加工が容易になると伺い知れます。

微細加工品におけるミクロ補強性

微細加工品のSEM観察から、20µmの極微小な領域においてもティスモが均一分散していることが分かります。
このミクロ補強性により、微細加工品が崩れずに形状を維持し易くなり、製品としての耐久性向上が期待できます。

微細加工品におけるミクロ補強性

一般物性

製品名 IT6B IM6B
特徴 良好な微細加工性 低誘電率
ベース樹脂 PEI PEI
比重 g/cm3 1.57 1.54
吸水率 % 0.18 0.16
引張強度 MPa 110 126
曲げ強度 MPa 164 208
曲げ弾性率 GPa 8.7 8.3
HDT(1.82MPa) 211 202
線膨張係数 MD ppm 22 17
線膨張係数 TD ppm 29 38
誘電率@1MHz εr 5.0 3.5
誘電正接@1MHz tanδ 0.06 0.003

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